Kindle自費出版は、低コストで始められる出版手法として注目されています。「自分の経験や知識を本という形にしたい」と考えたとき、最初の選択肢としてKindleを検討する人も多いでしょう。
以前の記事では、実際にKindleで自費出版を行った体験をもとに、出版までの流れや感じたメリットについて整理しました。
▶︎ Kindleで自費出版をやってみた。プロの目線で徹底解説します
一方で、実際に取り組んでみると「思った以上に大変だった」「想像していたよりも手間がかかった」と感じる場面があるのも事実です。
そこで本記事では、前回の記事では深く触れなかった Kindle自費出版のデメリットや注意点 に焦点を当て、現実的な視点から整理していきます。
目次
Kindle自費出版における基本的な特徴
Kindle出版とは、Amazonが提供する電子書籍プラットフォームを利用し、個人が原稿を一般公開・販売できる仕組みです。出版社を介さず、自分自身で出版まで完結できる点が大きな特徴です。
印刷や在庫管理が不要なため、初期費用を抑えて出版できる点は大きなメリットといえます。また、販売や配信が自動化されているため、時間や場所に縛られずに読者へ届けられる点も魅力の一つです。
ただし、紙書籍のように書店で手に取ってもらう機会はなく、存在を知ってもらうためには別の工夫が必要になります。この点は、電子書籍ならではの特徴として理解しておく必要があります。
初心者でも出版できる一方で求められるスキル
Kindle自費出版は、原稿さえ用意できれば誰でも始められます。しかし、「出版できること」と「読まれること」「評価されること」は別の話です。
読みやすい文章構成や内容の整理、最低限の編集知識に加え、表紙デザインやタイトル、説明文の設計など、著者自身が担う作業は多岐にわたります。これらをすべて一人で行う場合、想定以上に時間がかかることも少なくありません。
よく指摘されるKindle自費出版のデメリット
・プロモーションが難しい
Kindle自費出版でよく挙げられるのが、プロモーションの難しさです。Amazonには膨大な数の電子書籍が並んでおり、出版しただけで自然に売れるケースは多くありません。
SNSやブログを使った情報発信、広告の活用など、著者自身が積極的に動く必要があります。
・売上の安定が難しい
また、売上を安定させることが難しい点もデメリットの一つです。一時的に売れても、時間の経過とともに埋もれてしまうことは珍しくありません。継続的な成果を出すためには、更新や新作の投入といった継続的な作業が求められます。
・レビューの影響を受けやすい
レビューの影響も無視できません。評価は購買判断に直結し、低評価が続くと販売に影響を与えることもあります。自費出版では、こうした評価も含めてすべて自己管理となる点を理解しておく必要があります。
・一人でやろうと思うとかなり大変
さらに、企画・執筆・校正・表紙制作・販売ページの設計・プロモーションまでを一人で行うことは、想像以上に負担が大きく、本業と並行する場合には現実的に難しいと感じる人も多いでしょう。
Kindle出版だけにこだわらないという選択
ここまで見てきたように、Kindle自費出版は手軽に始められる一方で、工程の多さや時間的な負担という課題も抱えています。
「やろうと思えばできるが、完成度や継続性を保つのが難しい」と感じる人が多いのも事実です。
また、電子書籍は気軽に公開できる反面、「きちんと形に残したい」「長く読み継がれるものにしたい」と考えたときに、物足りなさを感じるケースもあります。
個人の経験や専門知識、あるいは組織や団体の歩みを記録として残したい場合、電子書籍だけでは目的を十分に果たせないこともあります。
そのため近年では、最初からKindleでの販売を前提にするのではなく、最終的には紙の本としてまとめることをゴールに出版を考える人も増えています。
すべてを一人で抱え込むのではなく、構成や編集、制作を専門家と一緒に進めることで、内容の質や完成度を高めるという考え方です。
これまで商業出版物のほか、記念誌などの委託出版物を数多く手がけてきた 労働教育センター でも、
「電子書籍で出すか迷っているが、やはり本として残したい」
「個人や団体の経験を、読みやすく整理して一冊にまとめたい」
といった相談が増えています。
出版の目的が「出すこと」なのか、「残すこと」なのかによって、選ぶべき方法は変わります。
時間や労力、完成度に不安がある場合は、最初から“本づくり”を前提に進めるという選択肢を検討することも、現実的な判断といえるでしょう。
まとめ
Kindle自費出版は、コストを抑えて出版に挑戦できる有効な手段です。一方で、すべてを一人で担う必要がある点や、完成度・継続性の面では課題も少なくありません。
特に、「きちんとした形で残したい」「長く読み継がれるものにしたい」と考える場合、電子書籍だけにこだわる必要はないでしょう。
出版の目的を整理し、自分に合った方法を選ぶことが、結果的に満足度の高い一冊につながります。
Kindleという選択肢を理解したうえで、本としてまとめるという道も含めて検討することが、後悔のない出版につながります。
労働教育センターは、創業50年以上の歴史を持つ出版社です。これまでに、労働組合の記念誌をはじめ、教育関連書籍やカレンダーなど、幅広いジャンルの出版物を手がけてきました。累計で約1,500冊の出版実績があり、長年にわたり多様な制作ニーズに応えてきた実績があります。
著者の想いやこだわりを大切にしながら、企画・編集・デザイン・印刷・流通までトータルでサポート。商業出版では難しい専門的な内容や、自由な表現も実現可能です。
コストを抑えつつも高品質な出版を目指したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。



